アレルゲンの種類

アレルゲンの種類

アレルギーの原因となるアレルゲン(抗原)は体への侵入経路によって食物性アレルゲン吸入性アレルゲン接触性アレルゲンなどに分類されます。

食物アレルゲン

食物アレルゲンは、特定の食品に含まれる成分やタンパク質によって引き起こされるアレルギー反応を指します。代表的な食物アレルゲンとして以下のものが挙げられます。なかでも鶏卵、牛乳、小麦はトップ3

卵(鶏卵)、乳、小麦、そば、落花生、大豆、えび・かになどの甲殻類、魚卵を含む魚介類、果物類、ごま、ナッツ類など
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えび・かに・くるみ・小麦・そば・卵・乳・落花生(ピーナッツ)のアレルゲンは、食品表示基準で表示を義務付けられています。(特定原材料)
また、アーモンド、あわび、いか、いくら、オレンジ、カシューナッツ、
キウイフルーツ、牛肉、ごま、さけ、さば、大豆、鶏肉、バナナ、豚肉、まつたけ、
もも、やまいも、りんご、ゼラチンの20品目が表示を推奨する品目に挙げられています。

これらの食物アレルゲンは、食品ラベルや食品製造工程での注意が必要です。特にアレルギーを持つ人は、食品成分表や製品の原材料をよく確認することが重要です

(代表的なアレルゲン)

1.卵卵白や卵黄に含まれるタンパク質に対するアレルギーで、特に子供の間で一般的。
2.牛乳牛乳中のカゼインや乳清などのタンパク質がアレルギーを引き起こす原因となります。乳製品に含まれるため、注意が必要です。
カゼインは、乳製品に含まれる主要なタンパク質の一つです。乳中のタンパク質の約80%を占めており、乳の白色やクリーミーなテクスチャーを支える役割を果たしています。
カゼインは、主にミネラルや脂肪酸と結合して乳蛋白質の形を取り、乳液として存在します。乳酸や塩酸などの酸によって凝集し、チーズやヨーグルトなどの乳製品の形成に重要な役割を果たします。
3.大豆大豆に含まれるタンパク質がアレルギー反応を引き起こすことがあります。大豆は様々な食品に添加されているため、食品ラベルをよく確認する必要があります。
4.小麦小麦グルテンに対するアレルギーがあります。小麦はパンやパスタ、シリアルなど多くの食品に含まれています。
5.魚介類エビ、カニ、イカ、貝類などの魚介類に含まれるタンパク質がアレルギーを引き起こすことがあります。
6.木の実アーモンド、ピスタチオ、くるみ、カシューナッツなどの木の実に含まれるタンパク質がアレルギー反応を引き起こす可能性があります。
7.ピーナッツピーナッツに含まれるタンパク質が非常に強力なアレルゲンであり、重篤なアレルギー反応を引き起こすことがあります。

これら以外にもマスタード、ゴマ、食品添加物等、さまざまな食品に対するアレルゲンがあります。

吸収性アレルゲン

花粉症

特定の花粉や植物の花粉に対する免疫系の過剰反応によって引き起こされるアレルギーです。主な症状には、鼻づまり、くしゃみ、目のかゆみなどがあります。


(代表的な花粉症のアレルゲン)

1.スギスギは春先に花粉を放出し、日本などアジア地域では主要な花粉症の原因の一つ。スギ花粉症は特に日本で顕著であり、春に多くの人々が鼻づまりやくしゃみ、目のかゆみなどの症状を引き起こします。
2.ヒノキヒノキも春に花粉を放出し、花粉症の原因の一つ。スギと同様、ヒノキ花粉症も日本でよく見られます。
3.シラカンバシラカンバは春に花粉を放出します。他の花粉症と同様に、鼻づまり、くしゃみ、鼻水、目のかゆみ、目の充血などの症状が挙げられます。重症な場合、呼吸困難や喘鳴などの症状も現れることがあります
4.イネ科植物夏から秋にかけて、イネ科植物(特にイネやススキ)の花粉が飛散します。イネ科植物は草や雑草として庭や野原、公園などで見られ、主なイネ科植物の代表的なものには、イネ、ススキ、ヨシなどがあります。鼻づまり、くしゃみ、鼻水、目のかゆみ、目の充血などの症状を引き起こします。
5.ブタクサ花粉ブタクサは夏から秋にかけて花粉を放出し、河川敷や道端などでよく見られる雑草です。鼻づまり、くしゃみ、鼻水、目のかゆみ、咳などの症状を引き起こします。

その他の吸収性アレルゲン

吸収性アレルゲンは、花粉以外にもさまざまな原因によって引き起こされることがあります。

(吸収性アレルゲンの一般的な原因)

1.かび湿気の多い場所や水漏れのある場所にかびの繁殖が見られる環境では、かびの胞子がアレルゲンとして影響を与えることがあります。かびのアレルギーを緩和するためには、かびの発生源を除去することが重要です。定期的な換気や湿度の管理、水漏れの修理、室内の清掃などが効果的な対策となります。
2.動物の毛犬や猫などの動物の毛やフケに含まれるタンパク質が、アレルゲンとなることがあります。ペットの寝床を定期的に清掃し、家の中を清潔に保つことが重要です。室内の空気中に浮遊するアレルゲンを除去するために、空気清浄機を使用することが役立ちます。特にHEPAフィルターを搭載した空気清浄機は、効果的に微細なアレルゲンを除去します。
3.ほこり家庭内や屋外で見られるほこりがアレルゲンとなることがあります。室内の空気中に浮遊するほこりやその他の微細な粒子を除去するために、空気清浄機を使用することが効果的です。室内の湿度が高いとほこりが浮遊しやすくなるため、適切な湿度を保つようにし、寝具やカーテンなどほこりがたまりやすい布製品は定期的に洗濯することが重要です。
4.昆虫の刺し咬み蜂やアシナガバチなどの昆虫による刺し咬みは、アレルゲンとなりアレルギー反応を引き起こすことがあります。虫の多い場所に行く際には、虫除け剤を使用し、肌を露出しないような長袖や長ズボンを着用することで、虫刺し咬みを防ぐことができます。虫刺し咬みを受けた際には、刺された部位を清潔な水で洗い、かゆみや腫れを和らげるために、かゆみ止めや冷却ジェルなどを使用します。
5.薬物アンピシリン、アンモキシシリン、アンピシリンなどのペニシリン系抗生物質は、最も一般的な薬物アレルゲンとされています。非ステロイド性抗炎症薬や局所麻酔薬、利尿剤等に含まれるサルファ剤もアレルゲンとなることがあります。

接触性アレルゲン

皮膚や粘膜と直接接触することでアレルギー反応を引き起こす物質のこと

(代表的な接触性アレルゲン)

1.金属指輪、イヤリング、ベルトバックル、腕時計のバンドなどの金属製の装飾品。
主にニッケル、クロム、コバルトなどの金属によって引き起こされます。
2.化粧品化粧品やスキンケア製品に使用されることの多い香料や保存料、防腐剤など
3.衣類柔軟剤や漂白剤などの衣類に使われる化学物質
4.家庭用薬品漂白剤や洗剤などの家庭用品

これら以外にも植物や動物、薬品などがあります。

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